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商品を通じたサステナビリティへの取り組み

当社グループでは、「感性と科学の融合」をスローガンに、美容師の持つ感性的な美容技術と当社の持つ科学的な開発技術とを融合させることで、お客様に感動していただける製品づくりに取り組んでいます。
また地球環境負荷軽減や社会課題解決に向けた持続可能な研究開発を進めるべく、2030年までの目標として「バージンプラスチックの使用量30%削減」・「RSPO認証パーム油の採用率100%」を掲げ、再生・循環型の生産・消費活動および人にやさしい調達活動の実現を目指しています。
原料や材料の選択に厳しい基準を設けるだけでなく、お客さまに最後の一滴まで使用してもらえるような設計とともに商品の製造工程で発生するCO₂を削減していくなど、サステナビリティに配慮した製品づくりを行っています。

容器・包装における取り組み

化粧品における容器・包装は、品質を安定に保ったままお届けする役割のほか、製品についての様々な情報や世界観を伝える大切な役割も担っています。一方で、化粧品は消耗品でもあります。役目を終えた後の容器・包装物はいずれ廃棄されます。廃棄に至るそのときまで、環境負荷にも配慮して、ミルボンでは容器・包装の研究開発を行っています。

カラー1剤キャップ小型化

カラー1剤キャップ小型化

2022年発売のヘアカラーブランド「ENOG(エノグ)」のパッケージに新形状の小型化キャップの採用を採用いたしました。小型化キャップの開発に際しては、従来品の開けやすさを維持しながらも、1個あたりの使用プラスチック量を3.5gから1.6gへ減らし、従来品に対して約54%の削減を行うことに成功しました。

当キャップは当社他ブランドのヘアカラー剤にも順次展開を進めています。ミルボンではヘアカラー第1剤の出荷量が全商品出荷数量の約40%を占めており(2020年度実績)、当社の全てのヘアカラー剤において新形状キャップへの変更が完了すると、年間約55tのプラスチック量削減が見込まれます。これは当社の国内生産品におけるプラスチック使用量の約5.9%に当る量です。(2020年度ミルボンゆめが丘工場生産実績に基づくプラスチック使用量比)

    

詰め替えパウチキャップレス化及びキャップ小型化

従来のヘアケア用詰め替えパウチでは、すべてのサイズで注ぎ口にキャップを付属していましたが、使い切りサイズである400mLではキャップレスに、1度で詰め替えきれない600mL・1000mLではキャップを小型に変更しました。これにより、従来品に比べプラスチック使用量を年間でおよそ5.7t削減しています。

詰め替えパウチのキャップ仕様変更によるプラスチック使用量削減
詰め替えパウチのキャップ仕様変更によるプラスチック使用量削減

容器ボトルの薄肉化によるプラスチック量削減

容器ボトルの薄肉化によるプラスチック量削減

オージュア リーブイントリートメント17品、500mLボトル34品について、従来の使いやすさ・品質を保ちながらボトルを薄肉化することに成功しました。これにより、従来品に比べプラスチック使用量を年間約4.8t削減できる見込みです。
リーブイントリートメントは2023年の新商品「オージュア インメトリィ」の500mLボトル、2024年の新商品「オージュア プレセディア」から薄肉化ボトルを採用し、既存アイテムについては順次切り替えを進めていく予定です。

二次元コードラベルのレーザー印字化

次元コードラベルのレーザー印字化

商品の化粧箱に貼付していた紙の二次元コードラベルについて、化粧箱へ直接レーザー印字できる設備を導入することで、紙ラベルを削減しました。

バイオプラスチックの積極的な採用

CG_ミズリセ リリースイメージ

石油由来のプラスチックの一部を植物由来プラスチックに変更し商品パッケージへ配合することで、容器としての品質を保ちつつプラスチックの使用量を削減しています。
2022年9月発売の「COLOR GADGET Color Shampoo(カラーガジェット カラーシャンプー) 」はバイオPET、「Mizulisse(ミズリセ)」はバイオPEを採用し、年間約1tの削減を見込んでいます。

FSC認証紙および古紙の積極的な採用

FSC認証紙および古紙の積極的な採用

知販品の化粧箱や梱包箱は基本的にFSC認証紙を使用し、FSC認証マークを表示しています。
このマークによって、適切に森林管理された紙を使用している製品であるとお客さまが判別しやすく、環境に配慮し持続可能な社会に貢献していると認識することができます。
また、ミルボンでは古紙をヘアカラー1剤の化粧箱として積極的に採用しています。
これにより、廃棄される紙の量を削減することに貢献しています。

美容師の知識・知見にもとづき、お客さまへ価値ある情報とともに提供される商品のこと。

バガス紙の採用

本来廃棄されてしまうサトウキビ搾汁後の残りかすを使ったバガス紙を一部商品の化粧箱に使用しています。

バガス紙の採用 バガス紙の採用

詰め替えパウチ仕様の推奨

ミルボンでは容器ボトルの継続的な使用を推進するためにシャンプー、ヘアトリートメント、業務用サロンケア詰め替えパウチを20年以上前から販売しております。
オージュアの業務用サロントリートメントにおいては2023年の新商品「オージュアインメトリィ」において詰め替えパウチの仕様を採用いたしました。
従来の180gチューブから500gパウチ+業務用共通空容器に変更する事で、年間約5.5tのプラスチック削減に貢献できます。

「オージュアインメトリィ」詰め替えパウチ仕様の採用 「オージュアインメトリィ」詰め替えパウチ仕様の採用

PJOLI(プジョリ)ブランドにおける環境配慮への取り組み

PJOLI(プジョリ)ブランドにおける環境配慮への取り組み

当ブランドのすべての知販品容器に、最大限植物由来プラスチックを配合しています。
これにより、およそ2.4tの石油由来プラスチックの使用量を削減できます。
化粧箱には難古紙を配合し、FSC認証も取得した紙を使用しています。
シャンプーおよびトリートメントボトルは全てのサイズで詰め替えを想定した設計になっています。

飲料系古紙などのリサイクルが難しい古紙のこと。通常可燃ごみや産業廃棄物として捨てられてしまうものを、リサイクル技術に特化した製紙メーカーが紙として再生

リサイクルに適した素材への変更

神戸プラスチックネクストロゴ

神戸市と小売・日用品メーカー・リサイクラー(再資源化事業者)と共に、循環型社会の実現に向けて協働し、市内各所に回収ボックスを設置、洗剤やシャンプーなど使用済みの日用品のつめかえパックを分別回収して再びつめかえパックに戻す「水平リサイクル」を目指す「神戸プラスチックネクスト~みんなでつなげよう。つめかえパックリサイクル~」に、2021年10月より参画しています。
その取り組みの一環としてミルボンが扱う詰め替えパウチ(1000mL)を、従来使用していたアルミパウチをアルミ蒸着パウチに変更し、紙ラベルをプララベルに変更する事で水平リサイクルに適した素材に随時変更しております。

商品の製剤における考え方

商品の製剤についても容器・包装と同様に、環境に配慮した製造方法の実施と、サステナビリティに配慮した原料の調達活動を行なっています。

◆具体的な取り組み

RSPO認証油の採用

当社では、製品の主要原料の一つであるパーム油の持続可能な調達に取り組んでいます。

当社製品の主要原料であり、世界的にも需要の高いパーム油を持続可能な形で使用していくため、2019年にRSPO※1 へ加盟、一部原料より認証パーム油への切り替えを進めています。
当社製品の主要原料として使用されている全てのパーム油について、2030年までにRSPOのMB(Mass Balance)またはBC(Book & Claim)認証※2を受けた原料を使用を目指しています。
2022年には、当社基幹生産工場であるゆめが丘工場において、サプライチェーン認証※3の取得が完了いたしました。

上記取り組みは、当社におけるサステナビリティ5つの最重要課題として設定しており、中長期的な目標を掲げ、取り組みを推進しております。

具体的な目標、実績の進捗については、こちらをご参照ください。

1 持続可能なパーム油の生産・利用を目指す国際的な認証制度である「持続可能なパーム油のための円卓会議(Roundtable on Sustainable Palm Oil)」のこと

2 RSPOが認証する各基準のこと。MB(Mass Balance)は、認証農園からの認証油が流通過程で他の非認証油と混合される認証モデル。物理的には非認証油も含んではいるが、購入した認証農園とその数量は保証される。BC (Book & Claim)はRSPOにより認証された生産者が生産した認証油に、認証クレジットを発行。その認証クレジットを購入することで、認証パーム油の生産者を支援する仕組み

3 認証パーム油を使用して作られた製品を取り扱う、製造・加工・流通過程でSCCS認証の要求事項を満たしているかを認証する制度 

低エネルギー製法の実現

低エネルギー製法とは、製剤の調合工程において使用する総エネルギーを削減しつつ各商品に適した撹拌・乳化を行うことで、CO₂排出量の削減を実現した環境負荷を抑えた製造方法のことです。
特定の製品において、低エネルギー製法でも品質に影響が出ないように科学的な品質確認を行いながら、エネルギー削減を実現しています。今後も低エネルギー製法を用いてより多くの商品開発に取り組んでいく予定です。

低エネルギー製法を実現した商品例(一部)

 
milbon ミルボン イルミネイティング グロー トリートメント(左)
ミルボン インダルジング ハイドレーション トリートメント(右)
Auja オージュア リペアリティ トリートメント(左)
オージュア インメトリィ トリートメント(右)
jemilefran ジェミールフラン ヒートグロス トリートメント
PJOLI プジョリ フィールイージーシャンプー・トリートメント

オーガニック原料を中心としたヘアカラー製品の開発

オーガニック原料を中心としたヘアカラー製品の開発

ヴィラロドラ カラーでは、生物多様性に配慮した成分や、サステナビリティに配慮して製造された成分を配合しています。
特に生態系保全の一環として、オーガニック原料を中心に植物由来原料を配合し、92%天然由来成分配合のヘアカラーとしてICEA vegan認証を取得しました。
ヘアカラー剤では機能と品質の観点から界面活性剤やアルカリ剤等の非天然由来成分が必須です。
しかし、植物成分の力を最大限に引き出す研究と、毛髪へ効果的に成分を働かせる研究によって、非天然由来成分量を低減を実現しています。

    

環境保全に配慮した原料の調達と採用

“milbon”ブロンドプラスシリーズの製品には、本来捨てられるはずの廃棄物を有効活用した「アップサイクル」素材を一部に使用した香料を配合しています。
またオージュア プレセディアシリーズの製品には、本来廃棄される国産たけのこの皮から「モウソウチクたけのこ皮エキス」を抽出し、原料として採用しています。

ミルボン ブロンドプラスシリーズ ミルボン ブロンドプラスシリーズ
オージュア プレセディアシリーズ オージュア プレセディアシリーズ
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